種別 | プライム企画展 |
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タイトル | 高等女学校と実科高等女学校 ~青春の学びと生活~ |
開催日 | 令和5年9月30日(土)~12月10日(日) ※9月30日のみ午前10時30分からの開展となります |
会場 | 山形県立博物館 第3展示室 |
近代教育がはじまった明治期以降、社会の近代化の進展にともない女子の中等教育の充実が必要となる中、本県では全国に先駆けて公立高等女学校の設立に力を入れました。明治31年度の全国の高等女学校数は公私併せて34校で、公立4校を設置したのは山形県だけで、全国一の高等女学校設置県となりました。更に、明治37年度「人口1万人に付公私立高等女学校生徒比例」によると、山形県が15.30人、長野県が11.19人、京都府10.42人が上位3府県となっており、山形県がとびぬけて高く、高等女学校教育に極めて積極的であったことがわかります。
大正期に入って、7校の実科高等女学校が設置され、うち5校は本科高等女学校に組織変更されるなど、女子により高い教育を求めた全国的なこの時代の流れを積極的に取り組んだ県となりました。昭和3年に山形第二高等女学校が設置されると、県立高等女学校10校と、町立実科高等女学校2校が設置されることとなり、昭和3年の生徒定員は高等女学校10校で5,400人、実科高等女学校2校で350人に増加することとなりました。最初の4校から、定員も女子全体の入学率も3倍に上昇することとなったのです。
更に、県内女学校を卒業した後、「職業婦人」として初めて理学博士号を取得した加藤セチ氏(鶴岡高等女学校出身)や、細菌学で世界的にも有名な石坂照子氏(山形第一高等女学校出身)、映画「いしゃ先生」のモデルとなり「仙境のナイチンゲール」と呼ばれた医師の志田周子氏(山形第一高等女学校出身)の3名の女性の足跡を紹介することで、社会で活躍する先駆けとなった本県女学校出身者が高いレベルを目指して学んでいたことも紹介します。
この明治期から昭和初期にかけての女子教育における本県の充実したあゆみや内容などを、各高等女学校(高等実科女学校)に残る資料などによって振り返り、女子教育の意義について歴史的視座から考え、「教育県やまがた」の歴史とこれからの姿について思いを広げたり深めたりしていただければと思います。
関連行事
〈記念講演会〉(各回とも午後1時30分~午後3時30分)事前申込制・抽選
① 10月 8日(日)
演題:「女性科学者のパイオニア 加藤セチ ~真実一路の生涯~」定員30名程度
講師:宮野悦夫氏 (山形県産業科学館長)
チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:1.07MB)
申込期間:9月20日(水)~9月29日(金) 事前申し込みは終了しました
② 11月19日(日)
演題:「高等女学校の展開とその教育」
講師:米田俊彦氏 (お茶の水女子大学 文教育学部 人間社会科学科教授)
チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:792KB)
申込期間:10月31日(火)~11月10日(金)事前申し込みは終了しました
〈記念イベント〉(10月28・29日は無料開館)
① 10月28日(土) 高校生による音楽発表会 山形県立山形西高等学校合唱団
② 10月29日(日) 高校生による音楽発表会 山形県立山形北高等学校吹奏楽部
詳細はこちら(クリックで移動)
チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:543KB)
③ 11月23日(木・祝) ピアノ・ミニコンサート 事前申込制・抽選
※長井高校のスタインウェイ製のグランドピアノを使用
詳細はこちら(クリックで移動)
チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:1.04MB)
〈展示解説会〉(各回とも午後1時30分~午後2時)
①9月30日(土) ②10月14日(土) ③11月11日(土) ④12月2日(土)
※関連行事の詳細については、山形県立博物館のホームページで確認してください。
チラシはこちら⇒クリックでダウンロード(PDF:1.09MB)