博物館では、館長や当館職員、大学の先生などを講師としてお招きし、それぞれの専門分野について、分かりやすく紹介していただく「博物館講座」を年6回実施しております。
9月17日(土)、東北芸術工科大学の松田俊介先生を講師にお招きして、第3回博物館講座を開催しました。
講座の題材は「奇祭から考える民俗行事の困難と再生」です。「奇祭」とは、独特の習俗をもった、風変わりなお祭りのことで、その地方独特の風習にもとづくものだそうです。今回とりあげた奇祭は、松田先生がフィールドワークで実際に調査した、栃木県日光市山内輪王寺に伝わる「子供強飯式」というものでした。子どもが演じる山伏などが、大人に、大量の米飯などを食べるよう強いるという、不思議なお祭りです。松田先生からは、同じ祭りでも地区ごとに作法や演出が異なることや、少子化に伴い運営や意識が変化していくことなど、時代とともに民俗行事の維持と再生が課題となっていくことなどを、貴重な映像などとともにお話しいただきました。
今後も、当館では様々な分野の専門家を講師にお招きし、博物館講座を開催して参ります。詳しくはホームページでお知らせしますので、よろしくお願いします。