今年の夏も大変暑いですね。皆さま体調の管理にはお気をつけください。
夏と言えば、海に行きたい!でも暑すぎる、日差しも強すぎる…。そこで、おすすめしたいのが、特別展「発掘30周年・マムロガワクジラ、新生代の海を泳ぐ~やまがた北部の古生物~」です。
「マムロガワクジラ」とは、山形県真室川町大沢の山中で発見された約600万年前の鯨類化石の総称です。マッコウクジラ、セミクジラ、ナガスクジラなどの多数の個体が見つかり、多くのクジラが一カ所にまとまって発掘された例は国内では珍しく、クジラの進化を伝える上で重要な発見とされています。
1992~1994年に発掘調査に携わった地学部門の長澤学芸員が本企画展を担当しました。
今年で発掘から30年を迎えたことから、史上初となるマムロガワクジラの全標本を公開し、真室川町の皆さんをはじめ、化石ファン、クジラがお好きな方たちからも熱い声援をいただいております。
東北地方は、北西太平洋の中緯度に位置し、静かな入り江が多いという鯨たちにとって住み心地の良い環境だったことから、様々な鯨化石が発見されています。鯨類化石と現生鯨類の骨格標本を比較して見ていただければと思います。
他にも貝類、サメ類、鰭脚類(ききゃくるい)などの化石、新庄盆地の多様な化石も展示中です。
特別展は、第三展示室で開催しておりますが、第一展示室はじめの「山形のなりたち」コーナー、展示ビデオ「山形の大地」を併せて見ていただくと、豊かな海であった当時の山形県の環境がイメージしやすいかもしれません。ぜひ常設展もお楽しみください。
また、お話を聞いてみたい!という方におすすめしたいのは、8月20日(土)に開催される記念講演会「マムロガワクジラと山形の古生物」です。展示解説会でも、分かりやすく丁寧で面白い!とご好評いただいている長澤学芸員の講話をじっくり聞ける貴重な機会。ホームページからのお申込みをお待ちしております。
長澤学芸員の出張授業を受けた真室川町の小・中学生による自由画展も開催中です。素敵な作品たちに思わず目が奪われます。お気に入りのクジラ探しも楽しいですね。こちらは体験広場に展示中です。
特別展及び自由画展も8月28日(日)までとなっております。
夏の思い出のひとつに、太古の海に飛び込んでみてはいかがでしょうか。